@現場打ち合わせ
型枠の製作にあたって、建設会社の現場監督・型枠大工・日建定木の営業担当の三者で打ち合わせです。施工図を見ながら型枠の製作部分について、話し合います。建築の全体像をイメージしながら、寸法・形状はもちろん、組み立てたり解体したりする手順・支保(コンクリートを流しても壊れないこと)の具合についても考えます。更に、型枠の製作工程など、さまざまな角度からの総合判断をしてベストの型枠をつくります。初めてのケースの場合には、どのようにしたら思い通りに仕上がるのか、何度も打ち合わせを繰り返すことがあります。
A社内プランニング
型枠製作にあったって、型枠のための、独自の設計図を作成します。@まずは、施工図から完成時の躯体(建物の形状)を描きおこします。A躯体に沿って、型枠そのものを描きます。B型枠製作・組み立て・解体に、最も都合のいいよう、いくつかのパーツに分けます(=割りつけ)。その型枠ひとつに付き一枚ずつ、完成時の寸法が細かく記入された製作用設計図(パネルリスト)を製作します。たとえ施工図上で躯体細部の寸法が多少不明でも、型枠製作のためには正確な数値を割り出さなくてはなりません。現場においては、施工図以上に日建の設計図が役立つケースもあります。
 ●加工ミーティング
パネルリストの製作にあたっては、実際の製作にあたる技術担当との打ち合わせが欠かせません。どうつくったらいいのか、営業担当者だけでは判断のつかないケースもあるからです。その他、具体的な作業工程・スケジュールなどの打ち合わせもします。
B製作 C現場搬入
主に3つの工程に分かれていますが、ほとんどがオーダーメイドのため、多少の違いはあります。所要日数も、2,3日から10日以上と、型枠によってかなり違います。 運送担当者がトラックを運転して現場へ搬入します。建築の進行状況に関わりますので、納品日は厳守します。必要なときまでに、キチンと型枠を届けます。
D現場組み立て
型枠大工が、完成した型枠を組み立てます。鉄筋の骨組みしかなかった現場も、型枠が組みあがると、完成時の建物を想像できるようになります。場合によっては、日建の担当者が組み立ての現場に立ち会うこともあります。
Eコンクリート流し込み
型枠が組みあがったところで、コンクリートを流し込みます。型枠そのままの形で固まりますから、型枠の精度は、完成時の出来上がりを左右する重要なポイントです。
F型枠を外して、躯体が完成。
きれいにコンクリートが固まって、躯体が出来上がります。この後、内外装を施せば建物の完成です。


球体ドーム・外枠外観 現場組み立て中の型枠

球体ドーム・内枠外観

コンクリートに直接ふれる部分の型枠表面は、こんなに滑らかです。